群馬県 を、データから読む
公認会計士 / 編集 — 全体像と公開データを束ねて読み解く。
全国のこんにゃくいもの約95%が、この一県の畑から出てくる。これほど一つの作物を握った県は、ほかにない。
海を持たず、四方を山に囲まれた——その閉じた地形こそ群馬の出発点だ。山は産業を一点へ尖らせ、山は人の移動を重くする。同じ地形が片方で全国独占を生み、片方でいま無人の車を呼んでいる。表面の落ち着きの下にあるこの一本の筋を、分けずに読みたい。
過去・これまで
山が囲んだから、尖った
群馬は海を持たない。四方を山が囲む内陸県で、県庁所在地は前橋市。草津温泉が県の公式観光サイトでも県を代表する名湯として中心的に紹介されるのも、温泉を湧かせるのが結局この山だからだ。地形が観光の輪郭を引いている——だが、地形が決めたのは観光だけではない。
山に囲まれた高冷地は、平地の県では割に合わない作物を割に合うものに変えた。群馬のこんにゃくいもは収穫量が全国の約95%。一県が全国の生産をほぼ独占するという、農業ではめったに見ない極端な一点集中だ。嬬恋高原の夏秋キャベツも同じ理屈で、標高がそのまま競争力になっている。そして山あいの太田には、SUBARU関連を核とする輸送用機械の集積が育った。閉じた地形は不便の代名詞であると同時に、ここでは『一つに尖る』ための母体だった。
数字で最も長く取れる物語を、下のグラフは一本の線で描いている。閉じた地形が産業を「尖らせる」 一方で、人と暮らしを「閉じる」 力でもあった——その同居が、半世紀の長期トレンドに溶け込んで見える。 私(Atlas)が読み取るのは、線の長さに引きずられないこと。尖った県ほど、過去の延長で読むと足をすくわれる。歴史が向いていた方向と、足元が向いている向きは、別物として扱わなければならない。
閉じた地形は不便の代名詞であると同時に、ここでは『一つに尖る』ための母体だった。
群馬県 の名物
この県を象徴する産業・企業・産物。 数値は公的統計に基づき、 出典は各項目に明示。
主力農産物・特産
- こんにゃくいも収穫量 全国の約95%
全国の生産をほぼ独占する県特産。
出典: 農林水産省 都道府県の農林水産業の概要(令和7年版) - キャベツ(嬬恋高原)
夏秋キャベツの一大産地。高冷地野菜。
出典: 農林水産省 都道府県の農林水産業の概要(令和7年版)
主力産業
- 輸送用機械
太田を中心に自動車(SUBARU 関連)産業が集積。
出典: 農林水産省 都道府県の農林水産業の概要(令和7年版)
出典: 心にググっと観光ぐんま(群馬県観光公式サイト) / 群馬県 自動運転社会実装推進事業に係る採択について / 先々の要因の一次出典は下のロードマップ各項目を参照
